手仕事・民藝の器について

お買い求めいただいたものを末永く使っていただくために、器の素材とお取り扱い方法をご紹介しています。
ぜひお使いの前にお読みいただければと思います。

手仕事の器の特性

当店で取り扱う手仕事・民藝の器は、機械で作られるものとは異なり、ひとつひとつ模様や大きさ、色、形が異なります。
また、焼成時に生じる色むらや釉薬のはがれなどの見られる場合があります。写真と多少異なる場合がございますことを予め
ご了承ください。

色と形の違い

色と形の違い

温度や気候の変化、窯での置き場所による火の当たり方、釉薬に含まれる成分の配合など、
焼成時の条件は常に変化します。 そのため同じ釉薬を使用しても、焼き上がりの色にバラつきがあります。
ひとつひとつの器がもつ表情を楽しんでいただければと考えております。

釉薬の垂れ

釉薬の垂れ

陶器はひとつひとつ手作業で釉薬をかけています。また、釉薬の種類によって焼成時の溶ける温度が異なるため、釉薬が流れることがあります。
その器が持つ表情のひとつとしてお楽しみください。

細かいひび=貫入(かんにゅう)

細かいひび=貫入(かんにゅう)

貫入とは焼成の際、素地と釉薬の収縮率の違いにより器の表面に生じる細かな
ひび割れのことです。商品の破損によるひびとは異なります。使用前に生じることも
ありますが、使用する上で問題はありません。

素材について

磁器

磁器

・長石や珪石などガラス質を含む陶石でつくられます。
・土の素地は白で透明な釉薬を施すことがほとんどです。
・1300〜1400℃の高温で焼かれます。
・焼成後は半ガラス質になり水を吸いません。
・叩くと金属のような高い音が出ます。

陶器

陶器

・地中の粘土層から掘り出す粘土でつくられます。
・土の素地は茶系、グレー系など色があります。
・1000〜1300℃で焼かれます。
・焼成後も水を吸うため、釉薬をかけておくことが多いです。
・叩くと鈍い音が出ます。

漆器

漆器

・素地に天然漆を塗ったもの(合成漆器は漆以外の
樹脂塗料を塗ったもの)です。
・下地を作った後で下塗り、中塗り、上塗りなど
いくつもの塗りの工程を経ます。

ガラス

ガラス

当店で取り扱うガラス商品は「吹きガラス」です。
吹きガラスには、空中でガラスの種を吹いてふくらませる成形方法と、金属などの型にガラスの種を入れ、その中でふくらませる成形方法があります。吹きガラスの原料は、主にガラス生地(工芸用のガラス片)と再生ガラスです。

ご使用いただく際は

陶器について

経年変化を楽しみ、育てるうつわとしてご愛用いただければ幸いです。

はじめて使う前には目止めをすることをおすすめします。
お米のとぎ汁で煮沸することで素地の隙間や釉薬の貫入(釉薬に生ずるヒビ状のもの)などの目が詰まって、水分や油分が浸透しにくくなり、汚れや臭いの原因を防ぎます。

  • 1. 器と器全体が浸かる量の米のとぎ汁を鍋に入れます
  • 2. 15〜20分ほど弱火で煮沸します
  • 3. 鍋ごと冷まし、よく洗い、十分に乾燥させます

目止めが難しい場合は、たっぷりのお水に半日から一日くらい浸して、水分をふき取ってからご使用ください。
ご使用後は柔らかいスポンジと中性洗剤で洗っていただき、十分に乾燥させてください。
水分を含んだまましまうとカビや臭いの原因となります。

※茶渋などの汚れや臭いがついたときは重曹水に半日から一日漬けて乾燥させると、とれることがあります。
※電子レンジ、食器洗浄機、オーブンにはご使用にならないでください。
※高台(器の底)は出荷する前に砥石で磨いておりますが、ザラつきが気になる場合はお使いになる前に目の細かいサンドペーパー(80番くらい)や砥石で磨いてください。

磁器について

ご使用の際、あたたかい食べ物を盛り付けるときにはぬるま湯を、冷たいお料理を盛り付けるときには、冷たい水をくぐらせると美味しくいただくことができます。

ご使用後は柔らかいスポンジと中性洗剤で洗っていただき、十分に乾燥させてください。
水分を含んだまましまうとカビや臭いの原因となります。

※茶渋などの汚れや臭いがついたときは重曹水に半日から一日漬けて乾燥させると、とれることがあります。
※磁器は電子レンジ、食器洗浄機にご使用いただけます。オーブンにはご使用にならないでください。

漆器について

お使いいただくうちに、艶が出て落ち着いた表情に変化していきます。末長くご愛用いただければ幸いです。

ご使用後は柔らかいスポンジを使い水やぬるま湯で洗い、乾いた柔らかい布巾で拭いてください。
しつこい油汚れの場合は、中性洗剤をお使いください。

※漆器に焼き物等の器を重ねますと、キズの原因となります。
※電子レンジ、食器洗浄機、オーブンにはご使用にならないでください。

土鍋の目止め方法

>土鍋の目止め方法

陶器と同じような目止め方法も効果がありますが、土鍋はひびが入りやすいため、ご使用前に必ずおかゆを炊いてください。

  • 1. 最初に一度水洗いをし、水分がなくなるまで時間をかけて十分に乾燥させます。
  • 2. 乾燥したら8分目まで水を入れ、お米を入れて蓋をせずに1時間ほど弱火にかけます。
  • 3. 火を止め、鍋が完全に冷めるまで放置します。
  • 4.使う前と同様に水洗いし、水分がなくなるまで時間をかけて十分に乾燥させます。

鍋底の内側と裏側に入るひびは伊賀土のみを使用する土鍋に必ず起こる現象で、ひびが入ることで煮えやすくなり鍋が成長していきます。内側の貫入と外側のひびが土鍋の膨張を分散させ、大きく割れるのを防ぎます。
最初のうちは何度か水漏れが起こることがございます。その際はおかゆを炊くことで、でんぷん質がひびを埋め鍋を丈夫にしてくれます。手間はかかりますが、何十年も使える土鍋となっていきます。ご了承ください。

※急激な温度変化は大きなひび割れの原因となりますため、強火でのご使用はお控えください。ご使用後は土鍋の温度が冷めてから水洗いしていただけますようお願いいたします。
※貫入やひびの入らないタイプの土鍋には、海外で産出される「ペタライト」と呼ばれる鉱石が入っています。 「ペタライト」は膨張率が大変低く割れにくいため、強度を増す目的で使用されています。

詳しくはこちらをご覧ください →「土鍋レポート」

無塗装のケヤキパン皿・バターべらについて

無塗装のケヤキパン皿・バターべらについて土鍋の目止め方法

塗装されていないため、使用後は水洗いできません。固く絞った布巾で汚れをよく拭いてから、十分に自然乾燥させてください。
使い込むほどに油などが染み込み、色が濃くなります。経年変化をお楽しみください。

詳しくはこちらをご覧ください →「パン皿レポート」

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