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森山窯・温泉津焼 (島根)

森山窯・瑠璃色の紅茶碗皿

温泉津焼について

温泉津焼(ゆのつやき)は、島根県大田市温泉津町で焼かれる陶器です。その始まりは 江戸時代中期の宝永年間(1704〜1709年)にさかのぼります。当時、温泉津の町は石見銀山を中心とする幕府天領四万石の領内にあり、銀山の積み出しや生活物資の搬入港として大いに賑わっていました。温泉津湾は当時の大型輸送船北前船の入り江として、五百石・千石の船が立ち寄りました。温泉津の焼きものは、その北前船で全国に運ばれていきました。使用する陶土は石見地方のものであるため、石見焼に含められることもあります。

森山窯

森山窯の森山雅夫さんは中学卒業後、地元である大田市の職業補導所陶磁器科に入りました(出西窯の陰山善市さんや、磁器で有名な石飛勝久さんと同期)。その後、補導所で島根県出身の河井寛次郎氏と出会い、直系の弟子として6年間修行。陶芸家の武内晴二郎氏のもとでも修行し、技術を磨いた森山さんは1971年に森山窯として独立しました。小鹿田の名工・坂本浩二さんをはじめとするつくり手からも尊敬されるほどの高い技術により生み出される器は、独特の趣があり多くの人々を魅了しています。

特徴

河井寛次郎氏が得意としたイッチンの技法と釉薬の色が特徴です。とくに石灰釉に呉須を含ませた黒っぽい色の「呉須釉」と、刷毛で呉須を塗った上に石灰釉を掛けて鮮やかな藍色を生む「瑠璃釉」、2種類の青の使い分けを得意としています。

魅力

森山さんの定番商品である珈琲碗皿や紅茶碗皿は、カップに付けられたハンドルの美しさが際立ちます。ハンドル付けは出西窯の多々納弘光さんから教わり、自分流にアレンジしたもの。特徴的な釉薬の色と、高い技術をもつ森山さんならではのかたちが魅力です。

森山窯・瑠璃色のお皿

美しい深みのある瑠璃色の皿。釉薬にこだわる森山窯ならでは。

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